「ときメモ」の愛称でお馴染みの一世風靡した恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」。
プレイステーションからゲームボーイ、アプリなど10種類以上の機種で展開されている大ヒットゲームですよね。
実は特許のことで揉めていたことはご存知でしょうか。今回はゲームの特許のお話です。
ときめきメモリアルの特許騒動って?!
「ときめきメモリアル」は1994年に発売されて以来、今に至るまで絶大な人気を集めている伝説的なゲームです。
ときメモはプレイヤーが架空の学校の学生になり、設定された登場人物との擬似恋愛を楽しむというストーリー。
卒業式までに告白されることを目指し、各パラメーターをあげるためにプレイします。
このパラメーターのデータを記録したメモリーカードこそ、騒動の対象です。
メモリーカードの販売業者が訴えられた!
ときメモ特許騒動の原告は、ゲームソフトの著作者人格権を有するナムコ(現・コナミホールディングス)。
一方、被告はゲームソフト用のパラメーターを収めるメモリーカードの販売業者でした。
被告が販売したメモリカードには、一般的なプレイ操作だけでは到達できない法外に高い数値のパラメーターが設定されていました。
その他、
- 作品には出てこない人物が登場する
- ゲームスタート時点から卒業間近まで飛ぶことができる
- プレイしなくても告白される
こういった点も争点になりました。
同一性保持権の侵害が認定!
裁判の結果、同一性保持権の侵害が認定されました。同一性保持権は、著作権法で定められている権利です。
プログラムを書き換えて登場人物のパラメーターが変更していることが著作物を侵害していると認められたわけです。
ときメモの特許はない?!
ちなみに、裁判に勝利したときメモですが、特許は取得していません。
タイトルのみ、10件以上登録商標手続きが済んでいます。
(権利者:株式会社コナミデジタルエンタテイメント)
ときめきメモリアルの商標登録「第4004549号」
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-1995-118924/AB51F52583508AE3812D4D2D7BC0EA724BAEA72B1B47D4BAF95E27B73F3FE7F8/40/ja
ときめきメモリアルの特許まとめ
ときメモの特許が取得されていないのは、意外な事実でした。
ゲームの権利を巡る争いは、ゲームの専門知識が必要ですよね。
裁判所の方でも頭を抱える案件なのではないでしょうか。